呼吸は体に酸素を取り入れて二酸化炭素を吐き出す、生きるために必要なことです。
呼吸は自分でするぞと思っていなくても、体が勝手にしてくれることだから、自分の呼吸を意識するってことあんまりないですよね。
主治医が見つかる診療所というテレビ番組の中で、50名に対してスパイロメーターっていう肺の機能を知ることができる計測機器で肺年齢を測定していました。
この結果、実年齢よりも10歳以上肺年齢が高いのが29名と半分以上の人が浅い呼吸になっていることがわかりました。
最近はスマホを操作したり、パソコンでの作業が多くなり、体が丸くなってその結果、呼吸が浅くなりやすいんです。
呼吸が浅くて体に何もなければいいんですが、呼吸が浅いと体にとって良くないことがたくさんあることがわかっています。
浅い呼吸だと体内に効率よく酸素を取り入れる事ができません。体内に効率よく酸素が取り入れられなくなると、呼吸の回数が増え自律神経である交感神経が活発に働きやすくなります。
結果として、心拍数が上がったり、血管が縮むので手足が冷たくなり、体に負担がかかるんです。
そこで、浅くなってしまっている呼吸を深くして、代謝をあげる方法を紹介します。
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深い呼吸だと体にどんなメリットがある?
東京有明医療大学、呼吸器の権威である本間生夫先生によると、深くてゆっくりをした呼吸ができると次のようなメリットがあるんです。
- ストレスのもととなるイライラしたような感情がましになる。
- 免疫力アップ
- 血液還流がよくなって全身の血流が上がる
- 代謝があがる
代謝が上がるということは、深い呼吸にすると痩せやすい体にすることにも役立つといえます。
あなたの呼吸は大丈夫?浅い呼吸チェック
浅い呼吸になっていないか、簡単な検査です。正確にはスパイロメーターで計測して肺の機能をみることが一番ですが、この質問に答えるだけでも、呼吸の目安になります。
- やる気が出ない時が増えたと感じる
- 寝起きが悪い方だ
- 首や肩がよくこる
- 手や足が冷たく感じる
- 姿勢が悪いと言われる
- 息切れしやすくなった
- すぐイライラしてしまう
3つ以上当てはまる項目がある場合は、浅い呼吸になっている可能性があります。
また、例え2つ以下でも5~7の項目に1つでも該当する項目があれば浅い呼吸になっている可能性がありますよ。
呼吸が浅くなる原因を解消するためのストレッチ、呼吸を深くする方法!
浅い呼吸の原因の1つは巻き肩。巻き肩って何?
巻き肩聞いたことありますか?僕も巻き肩って言われることがありましたし、普段色々な人を見ていても巻き肩になっている人が多いです。
この巻き肩と言うのは、両方の肩が前に出て、体を包み込むように内側に入り込んでいるような状態です。背中を伸ばしたまま、肩と肩をくっつけようとすると巻き肩の姿勢になります。
この状態が長く続くと胸が圧迫されて、呼吸をしても、胸(胸郭)が広がらないので、呼吸が浅くなってしまうんです。
巻き肩の原因はなに?
巻き方になる原因は色々とありますが、スマホやPCを使う機会が増えた事が原因と考えられています。
スマホを両手で持ったり、PCに長時間向かっていると、徐々に肩が丸まった姿勢になってしまいます。この姿勢が長く続くと巻き肩まっしぐらです。
他にも、運動不足やストレスの増加が原因だと考えられていますね。
誰でも簡単にできる巻き肩チェック
巻き肩をチェックするのは簡単。全身鏡があれば、その前で立ってみて、なければ誰かにみてもらうか、スマホで自撮りしてみましょう(三脚に立てて)
① リラックスした状態で立って両腕を下に垂らします。この時にちゃんと力が抜けている事が大事なので、肩を上げ下げしたりして、なるべく力が抜けた状態にします。
② ①の姿勢で体の正面から見て、手の甲が前を向いて中指まで見えて入れば巻き肩の可能性が高いです。
巻き肩を改善すると呼吸アップして代謝がアップ!巻き肩を改善するための大胸筋ストレッチ
巻き肩になる原因の1つは大胸筋にあります。胸に前についている大きな筋肉で、鎖骨の下・胸・腕の付け根につながる筋肉です。
巻き肩になると大胸筋が前へ縮こまってしまい、動きが悪くなってしまいます。そこで、胸を広げるためには大胸筋がしっかり広がる事が大事!
巻き肩の改善方法大胸筋ストレッチ1
① 両手を体の後で組みできるだけ息を吸い込みます。
② 10秒程度かけてゆっくりと上を向き、同時に息を吐きながら腕をあげていきます。この時に肩甲骨を寄せるように意識します。
③ ②の姿勢になったら大きく2回深呼吸をします。
手を組めない人はタオルを使ってもOKです。
巻き肩の改善方法大胸筋ストレッチ2
2つ目の大胸筋のストレッチは、タオルを使うので、タオルを用意してください
① タオルを肩幅よりやや広めに持ちます
② 両手で持ったタオルを頭の上に上げます。この時にタオルがたるまないようにしましょう
③ タオルが頭の後ろを通るよう両肘を曲げられる所まで曲げます。肘が後ろに行くようにして、胸をはるようにしましょう
②・③をゆっくり10回程度繰り返します。
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呼吸が浅くなる原因は横隔膜にもあり!寝るだけでできる超簡単!横隔膜伸ばし
浅い呼吸の原因になっている2つ目の原因は横隔膜です。
横隔膜は、みぞおち付近にある膜状の筋肉で、呼吸に大きな役割を果たす筋肉です。
肺そのものには筋肉がないため、肺だけでは伸縮できません。肺の周りにある横隔膜などの様々な筋肉で胸を伸縮させて肺を動かしています。そのメインになるのが横隔膜です。
なので、横隔膜の動きが悪い浅い呼吸になります。
横隔膜の動きが悪くなる原因は
横隔膜が悪くなる原因は加齢による筋肉の衰えや、姿勢が悪かったり、体が歪んでいると横隔膜の動きが悪くなるって言われています。
筋肉なので、ストレッチをすれば伸ばすことができるのでその方法を紹介します。
横隔膜の動きのチェック!横隔膜はしっかりと動いている?
横隔膜の動きを簡単にチェックするためにはメジャーを用意します。
① メジャーをみぞおちのところにひとまきします。
② 最大限に息を吐き出した時のサイズを測定します。
③ 続いて最大に息を吸った時のサイズを測定します。
④ 息を吐いた時と吸った時の数値の差から横隔膜の動きをチェックします。
息を吐いた時と吸った時の差が
- 3㎝未満:浅い呼吸の可能性大
- 3~5㎝:浅い呼吸の可能性あり
- 5㎝以上:正常
とされています。あくまでも横隔膜の広がりからみてということですね。
横隔膜をストレッチして、深い呼吸にしよう!横隔膜伸ばしのやり方は
まずは、イスとバスタオルを用意します。
① 仰向けに寝てイスの上に足を置きます。この時に股関節とヒザ関節を90°曲げる事がポイントです。イスの高さが合わない時はバスタオルで調整します。
② 丸めたタオルをお尻の下に敷いて、お尻を少し高くします。
③ 胸と腹を同時に膨らませる様に意識して、ゆっくりと深呼吸を10回程度行います。
傾斜をつけることで、大腸などの内臓が頭の方へ下がります。その内臓に押されることで、横隔膜にストレッチがかかり、本来の柔軟性を取り戻します。
これだけでも、息を取り込んで吐き出す空気の量が200cc増えるんです。朝と晩1日2回行なうのがおすすめです。
浅い呼吸から深い呼吸へと変えるために大胸筋をストレッチする方法と横隔膜をストレッチする方法を紹介しました。どちらも簡単な方法でできるストレッチなので是非試してください。
ただし、どちらのストレッチも無理のない範囲でやってください。無理すると逆に痛めてしまうので注意をしてくださいね!
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