2016年1月5日放送の今でしょ講座は経済のプロ岸博幸先生が教えてくれる、2016年の3大経済ニュースです。その中でも気になったのが電力自由化の話題です。
4月1日に始まるのは電力自由化。電力会社以外の会社が新しい電力会社として参入するためのCMが毎日のように流れていますよね。
電力自由化になると、私たちは、携帯電話の会社を選ぶように自由に電力会社を選ぶことができるようになります。
2015年12月28日時点では、小売電気事業者は119社にもなり、これから競争が激化していくと予想していませんか?
そしてこれを受けて電気代が安くなることを期待しますよね。
しかし、そんな期待は大間違いなのです。この電力自由化はその本質を理解していないと、今後の家計に大影響を及ぼしてしまいますよ。
電気料金は下がらない?
ここ4年間で家計で払っている公共料金の中で一番値上がりしたのは電力料金です。
東日本大震災以降、全国平均で、家庭向けの電力は25.2%。企業などの産業向けの電力は38.2%も値上がりしているのです。
このような中で始まる電力自由化、そして、120社程度の会社が参入すれば、その価格競争は激しくなることは間違いありません。
『価格競争=料金の値下げ』という式が成立てばいいのかもしれませんがそういうわけにはいかないようです。
先に電力自由化が導入された海外では
電力自由化が導入されているのはドイツです。ドイツの電気料金の推移を見てみると電力自由化がされた当初は電力は値段が下がりました。
しかし、電力自由化が導入されて2年後から原油や天然ガスの価格が上昇した結果、年間約3000円~4000円のペースで10年間、電気料金が値上がりしているのです。
日本の電気料金も上がっていく
日本でも同じことが起こる可能性が予測されます。日本での発電も火力発電に頼っている部分が大きいため、石油や天然ガスなどの資源の価格の影響を受けることは間違いありません。
電気を作るために必要なコストが下がれば電気料金も下がるかもしれませんが、有限資源に頼らなければならない現状では電気料金の値上げは防げないのかもしれません。
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最初の値引きに騙されるな
電力自由化になれば、各社顧客の獲得に必死になります。そうなるとおこるのが電気料金の値下げです。
海外の例で見るように顧客獲得のため、最初の2年間は電気料金が下がることが考えられます。
しかし一旦顧客を獲得したら、客はなかなか違う電力会社に乗り換えるということはなかなかしないということを電力会社は知っています。顧客が安定してところで値上ということは考えられることです。
携帯電話でも一度キャリアのメーカーを決めたらなかなか変えないですよね。それと一緒です。
初期の料金が安いという理由だけで電力会社を選ぶのはしないほうが良いです。
電力会社は自分に合ったお得なプランを選ぶ
これから各電力会社は、ただ単なる電気料金の値下げではなく、何かとセットして電気料金が安くなるものや、時間帯で料金が安くなるものなど様々に出てくるはずです。
これから4月に向けて各電力会社が割引プランを発表するので、自分に合った割引プランをしっかりと把握しましょう。
例えば
- ネット料金とセット割プラン
- ガス料金とセット割プラン
- 土日お得プラン
- ファミリー割プラン
などなど、それぞれの電力会社が色々なプランを提案してくるはずです。この中で自分の生活スタイルに合った物を選ぶことで、電気料金を少しでも抑えることが出来るはずです。
まとめ
電力自由化により当初の電気料金は下がる可能性が高いですが、その後の発電コストなどから値上がりする可能性はかなり高いです。
契約時の値段の安さだけで契約すると後から損をするといった結果になる可能性もあります。
電力会社を選ぶ時は、自分に生活スタイルにあったプランを見つけて契約するようにしましょう!
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