運動前にストレッチをするのは当たり前っていう感覚があって、運動前にストレッチは普通にしていました。
この習慣というのは、学生時代やクラブ活動など「怪我の予防のためにストレッチをしっかりしておけよ!」と先生や先輩から言われた経験が大きいと思います。
でも、最近の研究では運動前のストレッチはやり方によっては効果がないだけではなく、パーフォマンスを落とす事がわかってきました。
運動前にしてはいけないストレッチというのが、静的ストレッチです。
静的ストレッチというのは、学校の体育なんかでも運動前にやれって言われるようなものなんですが、静的ストレッチを運動前にするのが良くない理由を書いていきます。
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動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)と静的ストレッチ(スタティックストエレッチ)の違いとは?
動的ストレッチっていうのは、体を動かしながら関節の動きを広げたり、筋肉の収縮弛緩(伸び縮み)を繰り返して、おこなうストレッチです。
筋肉の血流量を上げ、体温を上げることに役立ちます。
例えばこのような動的ストレッチがYouTubeでも紹介されています。
そして、静的ストレッチは一定時間の同じ姿勢を保持しつつゆっくりと筋肉を伸ばすストレッチのことです。
一般的なイメージとしては静的ストレッチをイメージする人が多いのではないでしょうか。静的ストレッチは一定の姿勢を保持して筋肉を伸ばしていく方法です。
例えば静的ストレッチはこのようなものですね。
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運動前にしたほうがいいストレッチは動的ストレッチ。その理由は
運動前にするべきストレッチは動的ストレッチです。
動的ストレッチをする方がいい理由は、動的ストレッチで筋肉の収縮と弛緩を繰り返すことで、血流量が増え、疲労物質の排泄がよくなることと、筋肉が収縮するために必要なエネルギーが運ばれるということです。
なので、動的ストレッチは運動時の怪我の予防やパフォーマンスの向上につながります。
静的ストレッチをおこなった場合、筋肉を伸ばすことができるのですが、筋肉が必要以上に伸びることで、伸びた位置からの筋収縮力が発揮しにくく、運動のパフォーマンスアップに繋がりにくいのです。
ただ、静的ストレッチは筋肉を伸ばす事が出来るので、続けて行うと可動域(関節を動かせる範囲)を広げたり、使いすぎた後の筋肉のケアには有効です。
僕も普段仕事の中で患者さんに、関節が動く範囲を広げるために、静的ストレッチをおこないますが、静的ストレッチの後に伸ばした範囲で筋肉の収縮を促すということは必ずします。
筋肉の動く範囲を広げないと、ストレッチをしたあとに患者さんから力が入りにくくなったなんて言われることはよくあります。
運動前には動的ストレッチで関節の可動域を広げつつ体温を上げ血流量を上げるということが大切なのです。
実際にカナダで発表された論文でも、静的ストレッチをすることでパフォーマンスが落ちたという論文があります。ストレッチの方法を間違えてはいけないということです。
※ただ、静的ストレッチを行う場合に30秒以上同じ場所を伸ばし続けるとという条件があるので、全ての静的ストレッチが悪いわけではありません。
運動の前後でストレッチの方法を変える
運動前にするのは動的(ダイナミック)ストレッチで体温を上げパフォーマンスを上げやすい状態をつくる事が大切。
そして、お風呂あがりや運動後に硬くなった筋肉を解すのには静的(スタティック)ストレッチを使うほうが良いということです。
どちらのストレッチの方法がいいというのではなく、必要なシーンで必要なストレッチをすることが大切です。
体の状態は人によって違うところもあり、必ず静的ストレッチをしないほうがいいということではありませんが、自分の体に合ったストレッチの方法を探すのが大切です。
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