世界一受けたい授業で放送されていた熱中症の特集です。夏を前にしても暑い日が続いていますね。
一昨年の東京23区の熱中症患者の発生数をみると、7月10日ごろから熱中症の患者数が急上昇しているんです。急激に気温が上昇するんで体がついていけないんですね。
これからが、熱中症に気をつけないといけない時期です。
2010年の記録的猛暑となった夏には熱中症が原因で亡くなった方が1700人以上だったんです。熱中症対策をして
熱中症を教えてくれていたのが熱中症に強い体づくりの考案者信州大学大学院教授の能勢博先生と2017年の世界一受けたい授業、兵庫医科大学教授の服部益治先生です。
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夏バテの食事量の低下にも注意!熱中症の恐れが増す。
気温があがってくると、どうしても食欲が落ちてしまいます。普段、水とかお茶などだけで水分を摂っていると思っていますが、食事の中からも水分を摂取しています。
食事からの水分の量は1日1L程度にもなるので、結構な量ですよね。
夏バテなどで食事の量が減ってしまうと、摂る水分の量が減ってしまうので、いつもどおりの水分補給では、体内の水分が不足してしまい、脱水状態になってしまいます。
なので、夏バテの時には、普段より少し多めに水分を取ることが重要です。
隠れ脱水の見分け方!早く脱水に気づいて、熱中症を防ぐ
自分では結構水分は摂っているよ!って思っていても、水分が摂りたりていないことってあります。
これが隠れ脱水の状態です。隠れ脱水に早く気がつくことができれば、脱水で倒れる前に気がつくことができます。
そんな隠れ脱水を把握する簡単な方法があります。
隠れ脱水に気がつくためには爪を強く押す
隠れ脱水に気がつくためにできる方法を紹介します。
① 親指の爪を強く5秒間押します。(ピンクの爪の色が白くなると思います)
② 親指を強く押す前の爪の色に戻るまでの時間を計ります。(白い爪がピンク色に戻るまでの時間)
たったこれだけです。爪を強く押した後、元の色にもどるまでに2秒以上かかる場合は脱水状態の可能性があります。
暑い日は、自分の爪を使って脱水状態になっていないかチェックしましょう。
水分だけではダメ!塩分もしっかりと取る。塩分が不足した時に初期症状とは
最近は熱中症が多いので水分だけではダメで、塩分もしっかりと取らないといけないというのはよく言われますね。
体内の塩分が不足すると、初期には『足がつる』というような症状がミられることがあります。
これは、筋肉が収縮するために必要なカルシウムが、塩分が不足することによって、正常に細胞まで行き届かなくなってしまいます。
その結果、筋肉が誤作動を起してしまい、筋肉が収縮しすぎることによって足がつってしまうんです。
加齢と共に2日目の熱中症に注意が必要!年齢と共に温度センサーが鈍くなる
年齢が高くなると共に、暑さが感じにくくなります。
たまーに「コレぐらいの暑さで暑いなんて言うな!」なんていう人がいますが、体の温度センサーが鈍感になっているだけかもしれません。
仕事で高齢者の家に行くことがありますが、こんなに暑いのにエアコンつけてないんですか?って行ったら涼しい顔で全然暑くないよっていういからびっくりです。
でも、何もしていないと救急車で運ばれるってパターンがやっぱりあるんですけどね。
なので、年齢が高くなるほど、暑さに対して鈍感になっていることに注意しないといけません。
体の中には熱がこもっていて悲鳴をあげているのに、それに気が付かないと、対策をとらずに、熱がどんどん溜まってしまい、2~3日後にピークをむかえて熱中症になってしまいます。
温度計・湿度計を置いて、数字を見てエアコンを使うなどの対策が大切です。
自宅の熱中症が一番多い!家の中の熱中症対策が大事
毎年、言われていることですが、熱中症にかかるのが多いのは自宅です。昨年の熱中症のデータをみても、約4割が自宅で熱中症になっています。
エアコンをつけていても、窓付近は外と同じぐらいの温度になっていることもあるので気をつけておかないといけません。
また、気をつけておかないといけないのはキッチン。料理をするときは火を使うので、エアコンを使っていても、かなり暑い状態です。
特に午前中は、寝ている間に水分を失って脱水に近い状態になっているので、朝ごはんは特に注意して下さい!
プールでの熱中症にも注意
プールは水の中にいるので体が冷えていそうなんですが、プールの中で泳ぐことで、たくさんの汗をかいています。
でも、体が濡れているために、体の水分を失っていることに、気が付きにくく危険です。
そのために、脱水状態になり熱中症になりやすいんです。
30分ほど泳いだら、日陰で休憩し水分補給をしっかりとするようにしましょう。
熱中症になるとどんなことがおこる?
熱中症になるとどんなことがおこるか知っておくと、少しでも早くに対策をたてることができますよね。熱中症の一番軽い状態は、熱失神です。めまいがして倒れてしまうという状態です。
熱中症になるとなぜふらつくのか
体温が上昇すると、体の熱を減らすために、皮膚表面の血流量が増加します。外気に血液をさらして、血液を冷やすことで、身体を冷やそうとしているんです。
皮膚付近に血液が集中すると、一時的に脳への血流量が減少してしまうためにふらついてしまうんです。
この状態が熱失神になります。
これに脱水が加わるとますます体温が上がって40℃を超えます。水分補給をしないと亡くなってしまうことも…。
なので、なんかボーッとする感じがしたら、すぐに水分補給をして体を冷やして上げることが大事になります。
家や会社にいる時、水分補給に適しているのは水
家にいるとき、会社にいるときは何でもいいから水分補給をしようと思いますが、緑茶やコーヒーなどカフェインが入っているものは利尿作用があるので、水分として体外に出てしまいます。
これでは意味がありませんよね。なので、お茶を飲むなら水を飲むほうがいいです。
補給する水の温度と量が大切
補給する水の温度も大切ですよ。氷水のように冷たすぎると胃が収縮して、身体の負担になるのでよくありません。好ましいのは5~15℃の水です。水分の吸収率もよく、クールダウンに効果的です。
また、1回に飲む水の量は150~250ml程度にして小まめに飲むようにすることが大事です。
一度に大量の水を飲んだとしても、吸収が追いつかずに体外に排出されるだけになってしまいます。
体に吸収されやすい経口補水液を簡単につくる
脱水状態の時には、なるべく早く体に水分が吸収される方がいいですよね。そんな時に活躍するのが、経口補水液です。
作り方を紹介しておきます。
- 水 1リットル
- 砂糖 20~40g
- 塩 3g
- レモン果汁1/2個
上の材料を入れて混ぜるだけです。レモン果汁は入れなくてもいいですが、レモン果汁を入れることで飲みやすくなり、カリウムの摂取もできるのでおすすめです。
経口補水液が飲みにくいんだけど…
経口補水液は汗を大量にかいた時、もしくは脱水状態になった時に飲むものになります。なので、「飲みにくい!」と感じる時は脱水状態ではない可能性が高いんです。
味覚は身体の状態を反映するので脱水だと美味しく感じます。経口補水液が美味しければ体が脱水状態の可能性があるということですね。
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10日で熱中症になりにくい身体の作り方
熱中症になりにくい体を作るには、汗をかきやすい体にすることが大事なんです。
ヒトは本来、汗をかくことで、体の熱を外に出すことができ、暑さに強い動物なんです。でも、エアコンが発達したせいで、体が暑さに慣れなくなってしまって、汗がかきにくいんです。
汗をかくためには血液の量を増やすことが大事!そのための方法を紹介しましょう!
インターバル速歩
インターバル速歩というのは、早歩きとゆっくり歩きを交互に3分ずつおこなう運動のことです。
インターバル速歩の目的は、足の筋肉を鍛えたり、血液量を増やして、体をみずみずしくすることです。こうすることで、脳の血流量を増やすことができ熱失神を防ぐことができます。
- 早歩きは、息がはずむ程度の速度で、背筋を伸ばして大股で手を大きく振って歩きます。
- ゆっくり歩きは周りを眺めながら散歩するくらいゆっくりでストレッチをしながらでもOKです。
これを1日30分ぐらいしましょう。ただし、炎天下の中ですると逆に体調を悪くする原因になります。涼しい朝や夕方に歩くようにしましょう。
あまりにも暑い時や天気の悪い日は室内でスクワットするだけでもOKです。
インターバル速歩の後に牛乳を飲む
インターバル速歩をした1時間以内にコップ1杯(200ml)程度の牛乳を飲むと効果的なんです。
牛乳にふくまれるたんぱく質や糖質には肝機能を高めて、血液量を増やす効果が期待できるんです。血液量が増加すると汗をかく量が増加して、熱中症の予防になるからなんですよ!
これを、每日していると10日ほどで血液量を増やすことができるそうです。
これからの暑い季節をどう乗り切るのかが、すごく大事!知らない間に熱中症になって倒れてしまったら、楽しい夏が台無し。
暑さに強い体づくりをして、熱中症の備えましょう。
近くに高齢の方がいる場合は、こまめに、身体の状態を見てあげてくださいね。高齢になると暑さも感じにくくなるので、危険がいっぱいです。
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