寝酒は悪い!実はよく眠れているようで質の悪い睡眠になっている理由とは?

寝る時になんだか寝付きが悪い…。そんな時は、寝酒をちょっと飲んでから布団に入るとなんだかぐっすり眠れる感じがします。

お酒を飲む人にとっては、寝る前に少し飲んで眠るほうが寝付きがいい感じがするんですよね。

でも、「お酒を飲んでから寝よう!」ってお酒を飲んで布団に入ると、よく眠れているはずが実は眠れていないんですよね。

寝酒は睡眠の質を下げてしまい、体にはあまりよくないって言われてます。なぜ、お酒が睡眠の質を下げて体に悪いのか説明して、寝酒を飲まなくても眠ることができるようになるヒントを紹介します。

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寝酒を飲んでから寝る人はどれぐらいいる?眠りに入るための対策は

テレビ番組、ゲンキの時間の中で、30~60代の男女100人にグッスリと「眠るために何かしていることはありますか?」行っている事はありますか調査をしていて結果は以下のとおりでした。

内容 割合
お酒を飲む   33%  
自分にあった寝具を使う   33%
照明に気をつける   11%
音楽を聴く   7 %
テレビやスマホを見ずにリラックス   5%
その他   11%

やっぱり寝酒を飲んでいる人が多いことがわかりますね~。

アンケートの結果のように寝る前にお酒を飲む人が多いということは、やっぱり寝る前にお酒を飲むのは睡眠にとって悪いことではないのかなって思っちゃいますけど、実際のところはどうなんでしょうか?

寝酒はよく眠れていると思っていても、眠れていない。寝酒はいい眠りの邪魔になる

寝酒について教えてくれるのは、東京都調布にある、東京睡眠医学センター、スリープクリニック調布の院長遠藤拓郎先生です。

実は寝る前に世界の中で眠る前に1番お酒を飲んでいるのが、日本人なんです。日本人には寝るためにお酒を飲むというのが習慣化しているということなのです。

習慣化しているからこそ、寝酒という言葉もあるのだと思うのですが、じゃあ寝酒は本当に良い睡眠に効果的なのかはどうなのでしょうか?

テレビ番組の中で寝酒を飲んで実験。その結果は。

普段からお酒を飲んでいる番組の実験協力者2人が、本当に寝酒で室のいい睡眠がとれているのか実験していました。

実験の内容はこんな感じでした。

  • 実験の内容:1日目はお酒を飲んで睡眠。2日目はお酒を飲まずに睡眠をとります。
  • 実験場所:睡眠環境を同じにするためにホテルの部屋で実施されていました。
  • 睡眠時間は深夜1時~8時の7時間です。
  • 睡眠中の状態:睡眠の状態を知るために調べるのは、睡眠中の心拍数と酸素濃度です。

実験一人目山崎さんは

1日目はビール700mlとワイン700mlを飲んで睡眠。お酒を飲んで寝た時に睡眠をとった時の感想は…

「気がついたらスッと眠っていた」

と寝酒を飲んだ時は、しっかりと睡眠をとれた内容のものでしたが、お酒を飲まなかった時の2日目の感想は…

「寝付きが悪くて眠れなかった」

と、お酒を飲まなかったときは、眠りが浅かったという感想でした。

実験二人目の後藤さんは

1日目はウイスキーロック4杯を飲んで睡眠、その感想は…

「睡眠はいつもと同じ感じでとれた」

と、寝る場所が変わってもよく眠れたとの感想でした。お酒を飲まなかった2日目は?

「昨夜はまさに眠れない1日をすごしてしまいました。熟睡はしていないような感じです」

とまったく睡眠の状態は悪かったという感想でした。

2人共寝酒なしをのまないと睡眠の質が悪いと感じるところは共通していますね。

この感想を聞くと、寝酒は良質な睡眠には効果がありそうに感じるのですが、実際のところはどうでしょうか?

睡眠中の心拍数などのデータは

主観では寝酒は良質な睡眠につながっているのですが検査のデータではどうでしょうか?

1人目の被験者山崎さんの結果は

山崎さんはお酒を飲んでいない時は、起きている時の心拍数は80程度なのに対して、寝ていると心拍数は60ぐらいでリラックスした状態に変化、質の良い睡眠がとれていることがわかりました。

それに、対して、お酒を飲んでいる時は睡眠中も起きている時と変わらない心拍数で、リラックスはあまり出来ておらず、質の悪い睡眠になっていることがわかりました。

主観では寝酒を飲んだほうがよく眠れていたのですが、実際は、お酒を飲まないほうが良質な睡眠がとれていたのです。

2人めの被験者後藤さんの結果は

もう一人のチャレンジャー後藤さんも寝酒を飲まない時のほうが心拍数は60前後になるのですが、お酒を飲んで眠っているときは、70以上の心拍数になっていました。

つまりは、寝酒を飲まないほうが良質な睡眠が取れることがわかるのです。

そして後藤さんには驚愕に事実がわかったのです。

後藤さんはお酒を飲んでいない状態でも1時間に38.5回も無呼吸状態があり重度の睡眠時無呼吸症候群ということがわかりました。
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無呼吸症候群の人がお酒を飲んで寝ると危険

睡眠時無呼吸症候群になると血液中の酸素濃度が下がり、酸欠状態になります。つまり、睡眠の質はかなり悪くなるということです。

睡眠時無呼吸症候群の人がお酒を飲んで寝るとどうなるのかというと、睡眠中の血液中の酸素の量が激減します。ひどい時には血中の酸素濃度はなんと50%…。

健康なひとであれば血液中の酸素濃度は98%以上はあるものです。少し調子が悪い人でも酸素濃度が50%ということはありえません。

マスクして酸素吸いまくらないとダメなような状態です。

つまり、いつ気絶してもおかしくくない状態です。下手したら亡くなってしまいます。非常に恐ろしい状態です。快眠とは程遠い状態です。

睡眠時無呼吸症候群とはどんな状態

睡眠時無呼吸症候群の診断基準は、10秒以上の無呼吸状態が1時間に5回以上あるいは一晩に30回以上起こるという状態です。

※日中の眠気・大いびき・疲労感などの病状がある場合。

無呼吸症候群の人がお酒を飲んで寝ると酸欠になる?

お酒を飲んで寝ると筋肉がゆるに気道が狭くなります。

そのため、呼吸がしっかりとできない状態になり、無呼吸状態が更に悪化します。最悪の場合命の危険性までがあるのです。

無呼吸症状睡眠が悪くてもお酒を飲むと眠れると思っている人はたくさんいるのです。

無呼吸症候群で、お酒を飲み続けていると、命の危険にまで及ぶ可能性があるので注意してください。

お酒を飲むと何で眠れた気になる?

ゲンキチャレンジャーは二人ともお酒を飲んだ方がよく眠れると感想を言ってたのですが、実際は良質な睡眠はとれていませんでした。なぜこのような感覚と実際との差がみられるのでしょうか。

それは、お酒が感覚を麻痺させえてしまうからです。

つまり、寝酒でよく眠れたと感じるのは睡眠の質をわかりにくくしてしまいます。なので、睡眠が浅くてもわからないんですね~。

お酒を飲むのは睡眠にとって絶対悪いことなのか?

お酒を飲むことは絶対わるいことなのかというと、そうではありません。お酒を飲むとリラックス効果が得られるというメリットもあります。

寝る前にお酒を飲むのではなく、適量を寝る3時間前までに飲むようにしましょう。

寝酒を飲まずに良く眠れる方法は

寝酒が飲めなかったらどうやって眠ったらいいのか、その方法も紹介しましょう。

熟睡のためには音楽を聞きながら寝る

寝ながら睡眠をとるとあまり眠ることができそうにないのですが、遠藤先生は好きな音楽を聞きながら眠ると話します。

好きな音楽を聴くのが本当に快眠につながるのか、ゲンキ案内人のえとう窓口で検証していました。

20分間音楽を聞いた時と聞いてない時ベッド上で眠り、睡眠のタイミングや深さを脳波計をつけて計測します。

その結果は。

  • 音楽がないときは入眠までの時間は13分
  • 音楽がある時の入眠時間は7.5分

でした。好きな音楽を聞いた時の方が寝付きがいいことがわかります。

一般的な睡眠時間と好きな音楽を聞いた時の睡眠時間の差

ある企業が平均入眠時間を10~60代の男女約5000人にアンケートしたところ、

  • 15分未満:39% 
  • 15分以上:33%
  • 30分以上:15%以上
  • 45分以上:13%以上

というデータが出ています。半数以上の人は入眠するまでに15分以上かかっていることがわかります。

それに対して、好きな音楽を聞きながら睡眠につく、遠藤先生の336回の寝付き実験では、平均6分30秒で入眠しています。

音楽を聞きながら眠ったほうが寝付きがよいことがわかります。

何で音楽を聞いたほうがよく眠ることができるのか

眠らないといけないと思うほど、精神的なプレッシャーが強くなって、逆になかなか眠られなくなりますね。

そんな時に早く眠れないとというのを打ち消してくれるのが好きな音楽なのです。

眠らないといけないという気持ちがありながら音楽は聴けませんよね!

音楽を聞いているときは音楽に集中するので、眠らなきゃいけないという感覚を忘れるのです。

なかなか寝付けない人におすすめの方法です。

なかなか寝付けないという人は試してみてくださいね。

まとめ

お酒を飲んで睡眠にいい効果が得られるのは、寝る3時間以上前に、適量を飲む時だけです。

寝酒を飲むと良質な睡眠が得られないだけではなく、睡眠時無呼吸症候群の人が飲んで寝ると、生命にも危険が及ぶ可能性があります。

每日寝酒がないと…という人は一度音楽を試してみてくださいね。

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