5月29日放送のゲンキの時間の特集は頭痛。頭痛は日本人の3人に1人が悩む病です。頭痛はいつものことだからとすぐには命に関わらないと思い放置している人も多いはずです。
でも、前兆を伴う片頭痛を持っている人は脳梗塞のリスクが2倍になるという研究結果も出ています。少しでも片頭痛を防ぐ方法と、対処法を紹介します。
教えてくれていたのは山王クリニック院長の山王直子先生です。
緊張型頭痛の原因と対策
緊張型頭痛の原因となるのはパソコンなどを同じ姿勢をずっととることで、筋肉が硬くなることです。
パソコンなどで長時間前傾姿勢を摂ると、肩・首筋・頭の筋肉が縮みっぱなしになって、血流が悪化します。そうすると筋肉の老廃物がたまり、神経を刺激します。その結果、頭に締め付けられるような痛みがでます。
緊張型頭痛の対策
緊張型頭痛の原因は筋肉なので、お風呂や運動で体を温め血行を良くして筋肉の緊張をほぐしてあげることです。
頭痛スイッチが片頭痛の原因に
片頭痛の原因は血管にあります。何らかに頭痛スイッチがきっかけになって、セロトニンが過剰に分泌され血管が収縮します。収縮した血管がリバウンドの作用のせいで血管が拡張し、血管の周りに神経を刺激して痛みが発生します。
脈打つ痛みが特徴で吐き気が伴うこともあります。数時間から3日間続くとされています。
なので、緊張型頭痛のように、風呂はいると血管の拡張を促すので、頭痛ががましてしまうので、冷やす様にすることが大事です。
頭痛にならないためには頭痛スイッチを押さないこと
頭痛スイッチは人それぞれちがいます。頭痛スイッチが何なのかを知って、頭痛スイッチを押さないようにすれば、頭痛になる回数は激減します。
頭痛スイッチになる例を紹介しましょう
・強い太陽の光や強い照明
光に対して脳が敏感になっていることで片頭痛がおこります。
・ホットヨガ
暑い場所でヨガをすることで血管が拡張し、片頭痛が起こります。
・気温差
いきなり外にでて外の気温が低いと、血管が縮んで、歩いて運動することで血管が広がり片頭痛が起こります。
・部屋干しの臭い
・ジトジトした天気
気圧が下がることで、血管が拡張し、片頭痛がおこります。
・マカロニサラダ
マカロニサラダの白さが眩しくて頭痛誘発することがあります。他にも、白い傘や白い部屋にはいると片頭痛を起こす人がいます。
・空腹
低血糖状態が頭痛を誘発します。低血糖になると脳はストレスをかなり感じます。そのため血管を拡張させて偏頭痛を引き起こしてしまうんです。
自分の痛みが出る原因を知って、なるべくそのような環境に置かないことが大切です。
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片頭痛プラス緊張型の複合型頭痛
両方の型の頭痛になると冷やすも温めるもどちらをすればいいのかもわかりませんよね。このような場合はリラックスして体と心をほぐすことが大切です。
緊張型にしても片頭痛にしても原因となるのがストレスです。このストレスをコントロールすることが頭痛の予防につながります。
バイオフィードバックでストレスをコントロールする
バイオフィードバックというのは体の状態を目で見える形にすることです。
ストレスの場合は、センサーで皮膚温を測り、モニターでその変動をみます。
リラックスをすると末梢の血管が拡張し、皮膚温は上昇します。逆に緊張すると抹消の血管が収縮し皮膚温は低下します。皮膚温の変化などをモニターで確認しながら、ストレスの状態を把握しリラックス状態に近づける訓練法です。
自宅で行う場合は
自宅で行う場合は、脈をおさえリラックスできる状況をイメージし拍動がゆっくりになるように気持ちを落ち着かせて行きます。
バイオフィードバックは1回ではなかなかわからないこともありますが、何度か繰り返すことでリラックスの方法を体得できるようになります。そうすることで日常でもその状態を作ることができるようになります。
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心臓が原因で片頭痛に
薬が効かない激しい痛みが長時間続く人は、心臓が原因で片頭痛になるということが言われています。
心臓が原因というのは、心臓に小さな穴が空いているということなんです。心臓には左右に心房と心室4つの部屋があります。小学生もしくは中学生の理科の授業で習いましたよね。
心房を仕切っている壁のことを心房中隔というのですが、この心房中隔に小さ穴が空いている人が約5人に1人いるのです。
まだはっきりとはわかっていないことも多いそうですが、静脈の中に含まれる片頭痛に関する物質が心房中隔の穴を通過して、全身の血液に入って、そして、その血液が脳に入ることで、片頭痛を引き起こすのではないかと言われています。
心房中隔の穴は脳梗塞にもなりやすい
静脈の中に小さな血栓ができて、通常であれば、肺で引っかかって肺で自然と溶けます。
しかし、心房中隔に穴が空いている場合、血栓が穴を通過して動脈血に混ざり、血栓が脳に到達する可能性が高くなるので、脳梗塞のリスクが高まります。
なので、心房中隔の穴を塞ぐ手術は、脳梗塞を起こした人で、心臓に穴が空いている人に行われます。特に心房中隔に穴があいて脳梗塞を起こす人は激しい頭痛を持っている人が多いというデータがあるんです。
そして、この心房中隔の穴をふさぐ手術をすると頭痛がなくなったという人が多いことがわかりました。
岡山大学病院では片頭痛の治療として心臓の穴を閉じる手術を2015年6月にスタートさせています。
手術の対象になる人
片頭痛患者が受ける場合対象は16歳以上70歳未満
投薬で改善せず心臓の穴が確認された時に限り受けることができる。保険適用外なので、費用は約130万円
頭痛持ちじゃないからといって安心できない
片頭痛は体に起こる様々な変化に対しての危険信号です。急な血圧の上昇などが頭痛となって感じることができれば、体の異変に気がつくことができます。
頭痛を感じない人は体の変化に気が付きにくく脳卒中など、突然倒れてしまう可能性もあるんです。頭痛が無いからといって安心しないでください。
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