認知症が社交ダンスで改善する!?大事なのは生活歴と家族の想い

8月16日放送のみんなの家庭の医学で放送されていたのが認知症の症状が改善した、奇跡の回復法が紹介されていました。

認知症になると、その症状を改善することは難しく、予防することがとても大事になってきます。

もちろん、認知症の中には、「正常圧水頭症」や「慢性硬膜下血腫」など、その原因を取り除けばよくなる認知症もありますが、一般的に言われる、アルツハイマー病や脳血管型認知症では、回復するのは難しいです。

番組で紹介されていた方はレビー小体型認知症になり、会話や自力での歩行も難しく、まさに寝たきりの状態から奇跡の復活を果たします。

認知症の症状が改善するのに役だったのが『社交ダンス』だったんです。

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レビー小体型認知症とは

アルツハイマー型認知症についで多いのがレビー小体型認知症です。

脳の神経細胞の中にできる特殊なたんぱく質、レビー小体が大脳皮質に広がることが原因で認知症になります。

レビー小体型認知症は物忘れと同時に「虫や蛇が部屋にいる」などの幻視や幻聴などがみられ、パーキンソン病のような症状がみられ、筋肉がこわばったりします。

現段階では、レビー小体型認知症の原因は特定されておらず、その時々に合わせて薬を出す対処療法しか治療法がないのが現実です。

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社交ダンスが認知症を改善した

レビー小体型認知症を患った仮名Aさん。Aさんは徐々に物忘れや認知機能が低下し、呼び掛けへの反応が弱くなっていきます。

それを防ぐために、改善するためにAさんの息子は、認知症にいいと言われたことはなんでも試してみました。

  • 有酸素運動などの体操教室
  • 手先を使う作業などの脳活性化トレーニング
  • カラオケサークル

色々と試してみても、長続きすることはできず、その効果は得られませんでした。特にカラオケサークルでは、歌い方が変だと指摘され、それがショックでよけいに引きこもるようになったそうです。

引きこもるようになると、認知症の症状はすすみ、1日のほとんどをベッドの上で寝て過ごして、身の回りのことは介護が必要になり、会話もできなくなってしまったんです。

息子の気づきがAさんを変える

Aさんの息子さんが、Aさんを病院に連れて行った帰り、車のラジオから偶然流れたタンゴにAさんが反応していることに気が付きます。

このことで、Aさんが学生だった頃に当時つきあっていたボーイフレンドとよく楽しんでいたのが社交ダンスだったことを息子さんが思い出します。

社交ダンス教室に連れて行けば笑顔をみせてくれるかもと思い、ダンス教室へAさんを連れていくことにしたんです。

そうすると、2週間で「自分の髪の毛を染めたい」と言うようになり、1ヶ月で自分で服を選び、そして、社交ダンスの先生と一緒に踊れるまでになり、笑顔も見られるようになったんです。

そして、1年後にはハワイ旅行を楽しめるまでにもなったんです。

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社交ダンスがなぜ認知症を改善させる

日本認知症学会理事の遠藤英俊先生によると、社交ダンスが認知機能や認知症に及ぼす影響はかなりあると言われていると話します。

社交ダンスが認知機能の維持・向上に効果的だと研究結果が次々と発表されているんです。

社交ダンスは踊りながらステップを考えている。つまり全身運動であり知的活動であり、両方のことを同時にやっていることが認知機能の予防・回復に効果が期待できるんです。

認知症の予防に効果的と言われるコグニサイズもそうですよね。

もちろんこのような運動と、知的活動がいい影響を及ぼすことも多いにありますが、今の高齢の方々が若いころダンスホールで社交ダンスを踊っていたことが、認知症の症状が落ち着く要因の1つになっているんじゃないでしょうか。

実際に高齢者の方とお話をすると、「若いころは社交ダンスをよく踊ったわよ!」っていうひと結構います。

楽しかった記憶、特に異性に心ときめかせて過ごした時代のことはいい思い出として強烈に刻まれているってことになりますよね。

今の高齢世代の次の世代が同じようになったら、ディスコの踊りが効果的だとか、になってるかもしれません。

Aさんの場合も個人史・生活歴をたどっていくと、昔ボーイフレンドと社交ダンスを踊ったことが強烈にいい思い出として、記憶されていたから、効果が合ったのだといえますよね。

認知症の予防やすこしでも症状を落ち着かせるために

認知症の予防や症状の改善につなげるためには、その人の生活歴がとても大事になることがわかりました。

好きなこと、嫌いなこと、好きな食べ物などなど、なんでも、対象となる人がどんな生活をしていたのか知ることが、すごく大事です。親が元気なうちに色々な話をしておくことが大事です。

また、家族が本気で向き合っていかないと、症状を改善させることには難しいんだと思います。やっぱり一番近くで対象となる人を診てきたのは家族ですから。

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