介護破産にならないために!介活をしよう。介護は両親が元気なうちから

世界一受けたい授業に淑徳大学総合福祉学部教授の結城康博先生が登場して、介護破産にならないための新常識に授業をされていました。

今は親が元気だから、まだまだ大丈夫!なんて油断していると、いきなり親の介護が必要になるなんてことも…。

介護が必要になると、仕事ができなくなって、収入がなくなって、介護破産をすることもあれば、介護に疲れて生きることがしんどくなったりすることも。

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介護は他人事じゃない!いきなり明日から介護が必要になる可能性だってある。介護のことを介活で知っておく

今の日本は、65歳以上の人が人口の27.6%を占める超高齢化社会です。 

平均寿命はどんどん伸びて男性は80.75歳、女性は86.99歳とパット見は長生きできて嬉しいと思いがちです。

でも、誰の手も借りずに1人で生活ができる健康寿命になると、男性71.19歳、女性74.21歳なんです。

平均寿命と健康寿命を比べると男性で約10年、女性で約13年の差があります。

平均寿命と健康寿命だけを比べると約10年間以上介護が必要な状態で生活しないといけないんです。

実際に介護の必要な人は600万人とも言われ、一人当たりの介護費用は約5年間で約546万円も必要です。

高齢者はちょっとしたことで寝たきりになる。

年齢が高くなると、病気のリスクがかなり高くなります。

こけるだけでも骨折のリスクが高い

特に歩いていてつまずいてこけるだけでも、股関節が折れる事があります。

股関節を骨折したら、手術が必要な事が多く、数ヶ月の入院が強いられます。環境が変わることで認知症を発症したり、思うように回復せず、トイレやお風呂に介助が必要になることもあります。

脳梗塞のリスクも高く、脳梗塞になれば介護が必要になることも

また、高血圧など生活習慣病があれば、脳梗塞などを発症することもあります。

脳梗塞を発症後、命をとりとめたとしても、半身麻痺が残ったり、脳血管性の認知症を発症する可能性はかなり高いです。

他にも、高次脳機能障害と呼ばれる、言葉が理解できない、話をすることができない、左半分を認知することができない、性格が大きく変わる、などなどの症状が出ることもあります。

さらに、嚥下(えんげ)障害になれば、口からものを食べることが出来なくなるということも。

 

他にもまだまだ、色々な事が考えられますが、骨折・脳梗塞などは、いきなり発症して、明日からの生活がいきなり変わってしまいます。

だから、両親がある程度の歳になっている人は、両親と共に介護の体験をしてみる、介護保険の事を知る、介護の用品を知るなどの介活をすることで、介護が必要になった時に冷静に対応することができます。

元気なうちに介護の実体験をして、介護方法を学ぶ

病気やケガをして、入院生活を終えて、なんとか家に帰れるって状態になっても、介護の事を全く知らない状態で、介護が必要になった両親を家に迎えると大変なことになります。

なれない介護をしないといけない上に、生活のリズムが変わるので、介護疲れにまっしぐらなんてことも…。

中にはこんなはずじゃなかったのに…ってなって、両親と共倒れするなんてことも珍しくありません。

だから、元気なうちから介護の方法を学んでおくことがすごく大事です。

世界一受けたい授業では、ニチイの実践介護講座が紹介されていました。

ベッドで寝ているところから座ってもらうまで誘導する方法、入浴・トイレの介護の方法、食事介助の方法など、知って置くことで、実際に介助が必要になった時にその知識を使って介護ができるので、少しでも家族が楽に介助を受ける事ができます。

また、介護を受ける側も、どういうことをされるのか、介護を受ける時の気持ちなども感じる事ができます。

元気なうちに介護体験をすることで、お互いにどんな気持ちになるか、どんなことが必要かをしっかりとコミュニケーションをとることができます。

介護方法だけじゃなく、介護用品にはどんなものがあるか知っておく

介護用品も年々新しいものが増えていて、歩く時に使うシルバーカー、車いす、介護用ベッド、ベッド脇において使うポータブルトイレなど、介護を楽にするための用品がたくさんあります。

このような介護用品を知っておけば、介護が必要になった時に、使いたいものがわかるし、何が必要かも想像がつきやすくなります。

関西では、年に1回4月ごろにバリアフリー展という介護用品などの展覧会があるので、そのようなところへ足を運んでおくのも一つの方法です。

介護保険のサービスの受け方をちゃんと知っておく

介護保険は40歳から被保険者となり、サラリーマンであれば、介護保険料が給料から天引きされます。

介護保険は、40歳から65歳までは国が決めている特定の病気で介護が必要になった時、65歳以上は介護が必要になった時に介護保険のサービスを使うことができます。

介護保険のサービスは、医療保険のように、医療機関に保険証をだして使うというものではありません。

介護保険を受けるためには申請をして、介護認定を受ける必要がある

介護が必要になった時に、市町村の福祉課、介護保険課などの窓口に相談し、介護サービスを利用したい旨を伝え申請をします。

申請後、介護の認定調査(どの程度の介護が必要なのかの調査)がされ、介護認定がされます。

介護認定がされると、要支援、要介護1~5の段階で認定され、介護サービスを受けることができます。

介護保険の介護サービスってどんなことをしてもらうことができる

介護サービスというのは、自己負担は1割(年金の収入が多い人や他の収入がある人は2割負担)で受けることができます。

自宅にヘルパーが来て、介護が必要な人の、そうじや買い物、食事の準備などの生活の介護。

トイレの介助、オムツ交換、着替え・入浴の介助などの身体の介護

訪問のリハビリや、体の状態をチェックしてもらえる訪問看護

車いす、介護用ベッド、歩行補助具(シルバーカーなど)の介護用品のレンタル

ポータブルトイレやお風呂用品の介護用品の購入

自宅に手すりをつけるなどの簡単な住宅改修

などのサービスを受けることができます。

それぞれ介護状態に応じて利用限度額はありますが、介護保険を利用することで、自己負担を軽くして、介護サービスで受けることができます。

介護サービスを受けるには介護支援専門員(ケアマネージャー)に介護サービスの計画をたててもらうもしくは自分でたてる

介護サービスを受けるためには、介護支援専門員(ケアマネージャー)が、介護が必要な人の状態を見て、家族や本人、医療関係者、介護関係者などの意見を聞き、必要なサービスを決定してケアプランを作成することで、はじめて利用することができます。

介護認定後、市役所に相談すれば、ケアマネージャーを紹介してもらうことができます。

介護が必要な人の家族が、ケアプランをたてることもできますが、ほとんどの人がケアマネージャーにケアプランを作成してもらっているのが実情です。(現状ケアプランの作成にお金はかかりません2017年時点)

このケアプランに基づいて、介護が必要な人に、必要なサービスが提供されます。

介護サービスを使うとどれぐらいの料金がかかる?

介護サービスは要介護度や受けるサービスに地域よって値段が変わりますが、一例としてどれぐらいの料金がかかるのか番組で紹介されていたものを載せておきます。

着替えやトイレの身体介護 30分 245円

デイサービス(施設を利用して入浴や食事・介護などのサービスを受ける)7時間の施設利用 1日1021円(食事代別)

これらはあくまで一例で、同じ身体介護(ヘルパーさんを利用)でも受けるサービスの内容によって利用料金、時間が変わります。

また、深夜・早朝・夜間などの利用は利用料金が高くなります。

介護度(要介護1~5・要支援)によって上限が決められていて、例えば要介護3だと、月に利用できる料金は1割負担で26,931円まで介護保険のサービスを受ける事ができます。

介護が必要な方の状態に応じて、この利用限度額内でケアプランを立ててくれるのがケアマネージャーです。

介護保険の申請の仕方とどんなサービスを受けることができるのかは知っておく

介護を受ける前から細かく介護サービスの事を知ることはなかなか難しいことだと思います。

でも、介護保険のサービスの申請の方法と、どんなサービスを受けることができるのかは、ちゃんと把握しておくことをおすすめします。

ケアマネージャーに相談する時に簡単な知識を持っていると話しがしやすくなります。

自宅で見ることが無理なら施設を利用することも重要なこと

介護が必要になった親の面倒を見ることも大事ですが、自分たちの生活もすごく大事です。

仕事をやめて介護をして、収入がなくなって、生活がままならなくなったら、共倒れですよね。

そんな時は、施設に入所してもらうことも大切な選択の一つです。(入る施設があるかという問題もありますが)

僕は、介護とは全く無縁でしたけど、介護ってどんなことをするのか、両親が必要になった時の事が想像がつかないと思って、病院でヘルパーをすることにしました。

今はリハビリの仕事をしていますが、他人の介護を仕事としてするならできますが、両親の介護をつきっきりでずっとやるとなると難しいって思ってます。

家族なら、感情もモロに出ますし、先の見えない介護を続けていくのは、いい結果にならないように思うからです。

そんな時は、入るところがあれば、施設への入所をしてもらうことを考えていますし、僕の考えは両親に伝えてます。

もちろん僕が介護が必要に慣れば、子どもに迷惑をかけたくないし、自宅で過ごそうなんて思ってません。

国の政策は、在宅で介護をしてもらいながら生活してもらうって事を考えてるみたいですが、限界があります。

しんどい時は、しんどいってちゃんと言って、介護で疲労してしまうなんてことは避けるようにしたいです。

自分で全部やる!他人には頼りたくない!って言う人もいると思いますが、頑張り過ぎて介護する人がパンクしたら絶対よくないです。

色々な人を頼って、介護する人の人生もしっかり守って行くようにしましょう!