認知症は平均寿命が伸びてくるとともに避けては通れないものになってます。85歳以上では4人に1人が認知症になっているといわれているので、決して他人事ではありません。
認知症で介護必要になると家族のあり方が変わり、生活が一変してしまう可能性が高いためできるだけ避けたいものです。
認知症を少しでも予防するためには、認知症の症状をなるべく早く見つける必要があります。
認知症は原因となる病気によっては早期発見で進行を遅らせることもできるため、出来る限り早く見つけることが認知症予防の鍵になります。
その認知症について林修の今でしょ講座で榎本内科クリニック院長、榎本睦郎先生が教えてくれていたので初回します。
[ad]
認知症と物忘れの境界線は
自分がやろうとしていたことを忘れてしまうなんてことは、普段の生活の中でも、ちょこちょこありますよね。「2階に本を取りにいこう」と思って2階に上がったのに、あがったら「何しに来たっけ…」。こんな時認知症かも…って不安になりませんか。
これって、一体物忘れなのか、認知症なのかよくわかりませんよね。
そこで、認知症と物忘れの境界はいったいどこにあるのか考えて見ましょう。ただの物忘れのつもりが認知症の始まりだったら…怖いですよね。
認知症の症状かもっていうのはこんな時
実際にこんなことあるよね~っていうことが、認知症か物忘れか、例を元に紹介しましょう!
- 2階に上がってきたのに何を取りに来たか忘れてしまう。⇨ただの物忘れ
- おととい食べた晩ご飯。何を食べたか思い出せない。⇨ただの物忘れ
- 2日前に友人と食事をしたことを忘れてしまう。⇨認知症の兆候
最後の項目だけだが認知症の兆候が考えられます。
何を食べたかなど、細かい事を忘れるのは物忘れで大丈夫です。実際によくあると思います。でも、誰と食べたかどこで食べたか全体的な記憶を忘れてしまうと認知症の兆候と考えられます。
認知症かも…怪しい!って思った時にする質問
認知症かも…って思ってもあからさまに聞くことはなかなかむずかしいですよね。HDS-Rの樣な認知症テストをするわけにもいきません。
そんな時は、たった一言!こう質問すればいいんです。
『最近のニュースはどんなことがありましたか』
これを言われると大抵の人は何らかの事柄を答えることができると思います。オリンピックがやってたらオリンピックの話題が出ますし、天皇陛下の話題、猛暑が続いているなどなど…普通に生活していたら、何らかのニュースを耳にしたり目にしています。
こんな回答をしたら危険です
- 『最近気になるニュースはない』
- 『忙しくてニュースを見てない』
一見すると普通の回答のようにみれますが、認知症の兆候がある人によく見られる言動なんです。このような言葉が「取り繕い」と言われます。
この取り繕いを見極められるかが早期発見の重要なポイントになるのです。
なぜ取り繕うとするのか
認知症の初期の症状が出てくると、本人の自覚が多少あっても、他人に気づかれたくない(自分で認めたくない)というプライドが邪魔して取り繕ってしまう傾向にあります。
「忘れてないんだけどね…」ってことを強調したくなるんですね。
認知症の初期症状がでてくると最近の事を忘れてしまうことが日常茶飯事になってきます。
なので、認知症初期の人はそれを気付かれないようにはどうしたらいいのか手段を探しているので、認知症の初期症状を上手に取り繕う訓練ができています。
普通に話をしていると、そんなに違和感はないなって感じても、会話が普通に出来てるなって感じても、見てない、とか、気にならないは要注意です。
会話がうまく出来ているからといって騙されてはいけません。こちら側も気がつけるようにしておかないといけないのです。
[ad]
ニュースの質問は有効な質問法
『最近の気になるニュースは?』という質問は会話の中に自然に盛り込めるというメリットがあります。
認知症の検査の質問に今日の日付を答えてもらうものや計算をしてもらうものなど色々ありますが、(さきほど冒頭に書いたHDS-Rもそうです)それを言うと身構えてしまうと思うので、自然な回答が得られにくくなります。
あからさまな認知症検査ですからね。
普段、ワタシが患者さんにHDS-Rをしていて思うのですが、家族や友人からそんなこと聞かれたらイラッとする人もいると思いますよ。
「バカにしてんのか!」がまず最初に言われかもしれませんし、下手したら関係を悪くするかもしれません。
家族や友人などがニュースのことを質問することで認知症の早期発見につながり、認知症の進行を遅らせる事ができる可能性がでてきます。
早期発見にはその人の周りにいる家族や友人が気がつくということが大切になります。心配な人がいる場合はニュースの話しをしてみてくださいね!
[ad]
[ad#ad1]
“認知症と物忘れの違いとは?境界線を見極める方法とは” への2件のフィードバック